2018年7月19日木曜日

Steel Panthers World at War スターリングラードキャンペーンは投了


くっそ暑いのを我慢しながらも続けていたスタグラキャンペーンだが、私には合わないので終盤まで来たものの、投了することにした。

22面を終えた段階で16部隊を失い、修理費は50円。これじゃ部隊が回復しないよ! という問題はあるが、それはまぁいい。敵が航空機8機持ってて修理費50円というのはあり得ない。多分、修理しきれないで進めるのを前提にしたバランスなんだろう。

多少気にくわない所はあるが、ゲームバランスとしてはそれほど悪いものではない。私もどちらかというとマゾゲーマーだから、そういうのは我慢できる。

が、作者の設計思想とでも言うものが、私には我慢が出来なくなった。

全体的に理不尽だった


最初から少し嫌な感じはした。自己主張が強いシナリオが多かったからだ。作者はきっとこういう体験をして欲しいと思って作ったんだろうな、というのが感じられる。そのため、ゲームの進め方をかなりな程度に指定されてしまう。

どういうことかと言えば、何ターンまでにどこそこまで進軍しろというのが読み取れる。それは、途中でVictoryHexが追加される、という形で表現される。とくに毎ターンポイントが入るタイプのVHが追加されるからたちが悪い。

基本的には、私はゲームが開始してから戦場に手を加えられるのが嫌いだ。制作者は場を用意するだけでいい。その状況に対してどんな回答を用意するかはプレイヤーの自由であり、特定の回答を用意しなかったプレイヤーにはペナルティが与えられるというのは、作者のエゴが強すぎる。

とはいえ、ある程度は仕方がない部分もあるんだろう。ダスライヒキャンペーンでもいくつかのシナリオでは、途中でVHが追加された。そういうのも嫌いだったが、ある程度は我慢もする。が、このキャンペーンはそれが多すぎた。最初の方から、ずっとそれが続いた。

それでも一度始めたキャンペーンだしと、クリアしたという達成感のために義務的に続けていった。が、22面で私の忍耐が限界を迎えた。

一応は、私もゲームを作ったりする人間なわけだが、私のゲーム制作の思想からすると、絶対に許されないことをした。それは、ゲーム制作者として(これはタダのキャンペーンシナリオなので、ゲーム制作とは次元は違うのだが)やってはいけないことだ。

「難しい」と「理不尽」は違う


最初からずっと、ゲリラ兵が湧いてきた。どこからともなく現れ、絶対に事前に察知することの出来ない敵だ。1面からずっと、その手の敵が出現し続けた。

が、これはまだ我慢できないことはない。それ系のユニットはこちらも使えるし、実際に使っているからだ。だから、これら特殊部隊に属するユニットが湧くのはあきらめるしかない。

しかし、だんだんとゲリラ兵以外のユニットも突然湧き出すようになった。が、それもやむを得ない部分がある。これは、ゲームシステムの都合でもある。

プレイヤーが攻撃側のマップでも、シナリオ制作者はどこかでCOMに反撃をさせたいと願うものだ。じゃないと単調になってしまうから。そういう気持ちは私も分かる。

ところが、攻勢部隊を最初から配置しておいたのでは、プレイヤーの砲撃に巻き込まれて行動不能になってしまっているかも知れない。それでは反撃が表現できない。そのため、反撃用の部隊を、反撃開始のタイミングで出現させたりする。

もちろん、プレイヤーの進軍が早すぎると、増援ポイントがすでにプレイヤーユニットの足下になっていたりするかも知れない。こういうことがあると一気に萎えたりするものだが、プレイヤーが何ターン目にどこまで進んでいるかは予測が付かない。その予想が外れてしまったために、理不尽な足下湧きをしてしまうのは、やっぱりやめて欲しいとは思うが、あきらめが付く。

が、だ。21面、22面と続けて、悪意ある増援ポイントが設定されていた。それでも21面はぐっとこらえた。納得のいかない設定でこちらのティーガーがやられてしまったのは不愉快だが、まぁ、もうちょっと慎重だったら防げたかも知れない損害だった。

しかし、22面はそうではなかった。こちらの防御線のすぐ後ろで、突然戦車がわき出した。後ろから攻撃されて突撃砲を失った。これで私は戦意を喪失し、もうめんどくさくなって、あとは損害を抑えることすらもせずに適当にターンを進めた。

敵もすごく多かったし、カチューシャと航空機で歩兵も車輌もぼこぼこやられていったから、これは最終面なのではないかと期待した。あと十数ターン進めるだけでこのキャンペーンから解放されるならと、一応最後までやり遂げようとした。

でも、最終面じゃなかった。もうやる気がないので投了することにした。

何がそんなに気に入らないか?

あの増援ポイントの設定には悪意がある。画面端からの出現ではあるが、あそこが防御線の裏側であることは十分に想定できる。そこは、こちらの防御陣地内なのだから。

ということは、作者は防御線の裏に回るという奇襲を意図していたのではないかと思う。実際の戦争でも奇襲がかかることはあったじゃないかと思う人もいるだろうが、そういう問題ではない。

このゲームの増援は、突然出現する。予兆も警告も何もない。突然現れる。事前に探知する方法はない。偵察を怠ったために奇襲を受けるのと、どれほど索敵を行っても探知し得ないのとでは意味が違う。

私だって、偵察の仕方を間違って奇襲を受けるなら文句なんかありはしない。それは自分の実力だ。

何度も対戦をしたが、私はいつも偵察を重視した。偵察ユニットはいつも潤沢に用意したから、偵察には力を入れる方だと思う。が、こちらの勢力圏にわざと増援ポイントを設置するやり方は、その努力を否定することになる。

偵察もまた重要な要素であるこのゲームにおいて、偵察を無意味にしてしまうようなシナリオは作るべきではない。

戦車がテレポートして背後に回るなんてのは、ただ理不尽なだけだ。難しくしたいという気持ちが先行しすぎて、難しくするために難しくしてしまっている。

まるで簡単に倒されちゃつまらないからという理由で、リオレウスにいつまでも空を飛ばせるような解決法だ。

作者は、難しいと理不尽の区別が付いていないのではないだろうかと感じた。

全体的な感想


とはいえ、そもそもがよく出来たゲームだから、作者の自己主張が強すぎる部分を除けば、やはり楽しめた。

強いて言えば、煙幕制限は辛かった。ママエフクルガン以降、大規模歩兵戦のほとんどはMVまでしか取れなかった。どうしても、歩兵が手軽に射線を切れないとMGやバンカーの攻撃で消耗してしまう。

絶対、煙幕使いまくるのが前提の作りになってると思う。煙幕さえあればこんなの余裕なのにな・・・という場面がどれほどあったことか。

が、その辺は分かってて縛ってるので仕方ない。

DVなら2ユニット、MV1ユニットと定めたアップグレード制限はうまく機能したと思う。バランスを崩すほどのユニットを保有できなかったし、コア部隊の成長も楽しめた。この制限は、今後も流用できそうだ。

ちなみに、歩兵は結局全部空挺兵になった。対戦車戦闘力を持つ歩兵より、歩兵戦に強い歩兵が欲しくなった。ソ連の歩兵が強すぎて・・・。ソ連の特殊能力は本当にうざい。個人戦レベルで、ドイツのエリート部隊よりソ連の一般兵の方が強いってどういうことなのって思うが。

次はロシアンスティールをやるか、ロングロードキャンペーンをやるか。

ロシアンスティールは一度クリアしたことがある。が、あのときは、迫撃砲に煙幕を直射させて煙幕スクリーンを張るような戦い方だった。煙幕を制限したら、全然違う戦い方になるだろう。

でも、一度違うゲームをはさんでもいい。さすがにずっと続けすぎたような気がしなくもない。



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