将棋には棋譜というものがある。対局者達の指し手を記録した符号集のことだ。▲76歩、△34歩、▲26歩、△84歩とかそういうやつ。
昔から議論があるようなのだが、一般的な解釈としては、棋譜の著作権は保護されないものだと考えられている。つまり、複製や公開が自由とされている。
先日、朝日新聞社主催の対局の棋譜をリアルタイムでYoutubeで再現し放送していた人が、朝日新聞から放送の停止を求められた。これは、対局に関わる独占的放送権を根拠としたものなので、棋譜の著作権問題とは直結しない。
が、この問題の時に、ある弁護士が棋譜は著作物ではないと主張していた。今回扱うのはそちら側。棋譜は本当に著作物ではないのかどうか。著作権を守らなくてよいのかどうか、と言う話を語ってみる。