2018年10月29日月曜日

DOTA2-低レートのLichから考える、サポートヒーローのあり方

DOTA2は細々と続けている。下手くそすぎて全然勝てないから、数ヶ月の休止を挟みつつ、ときどき復帰したりする。あまりにも勝てなさすぎて、私より下手な人はいないんじゃないかと悩んでいた。

それが突然、ちょっとした意識の変化だけで、121敗という好成績をはじき出した。もちろん、こんなものは偶然そうなっただけとも考えられる。が、はっきりとした差も感じられたので、低レートにおけるサポートヒーローとはどういうものなのかを書いておきたい。

ひどい有様だった


数日前、新しい戦法を思いつくまでの私は、とにかくひどかった。Ogre Magiを中心的にプレイしていた時期、怒濤の9連敗を喫した。何が悪いのかは分からない。いわゆるサポートヒーローの仕事は、前よりもこなせるようになったという実感があった。スタックやプルの成功率は各段に向上し、実行頻度も数倍に跳ね上がっていたはずだ。

それでも全く勝てる気がしない。負けるべくして負け続けた。

仕方がないので、お気に入りだったLichに切り替えた。すると5連勝から始まった。やっぱりLichなら勝てるなとか思ってはみたものの、その後は芳しくなく、せいぜい勝率5割がいい所だった。

間違いなく自分のスキルは向上していた。以前は持っているだけだったゴーストセプターなんかも起動できるようになった。Phantom Assasinのナイフを見てからゴーセプで無効化するとかも、当たり前になった。でも、やっぱり試合には勝てない。

そこで、何を思ったか、方向性を転換した。転換というか、新しい選択肢を用意した。すなわち、レベル15のタレントでダメージ+120を取ってMoon Shardを買って、通常攻撃連打でダメージを追加しようという、Reportされかねない作戦を用意した。

最初は遊び半分で試したものだったが、ここから10連勝し、一度サポート3人という編成で負けたのを除けば、ずっと勝ち続けた。おかげでGuardianVからCrusaderIIまではあっという間だった。ここからいつものペースに戻ることは十分考えられるが、この戦法にははっきりとした利点があるように思う。

半キャリーLich戦術


しかし、私はずっとサポートプレイを続けてきた。突然キャリーLichなどというイロモノをプレイしたくなったりはしない。だったら初めからキャリーヒーローを使う。最初からキャリーとしてプレイするわけではない。

序盤はいつも通りにサポートに徹する。しかし、いくつかの条件分岐で、Moon Shardをめざしはじめる。その分岐の一つは、「平均レベルが10を過ぎる頃になっても、自分のレベルが他のキャリーと差がない」だ。

サポートに徹している以上、ワードを置きに出かけたり、バウンティーを拾いに出かけたりで経験値を吸えない場面も多い。にもかかわらず、キャリーが自分と同じくらいのレベルだったり、自分より低かったりすることがある。

今までは、それでもサポートに徹するしかなかった。それ以外の方法を知らなかったから。しかし、成長の止まったキャリーを抱え、Late Game適正のないサポートヒーローも抱えていたのでは、こちらのチームは以後3人で戦わねばならない。

それは無理がある。誰かが穴を埋めなければならないが、こけてしまったキャリーのために私がフルサポートを続けるよりは、自分がキャリー化してしまった方が話が早い。

分岐条件のもう一つは「敵のキャリーパワーがこちらよりも高い」だ。こちらにサポートが二人いて、相手が一人だった場合、こちらが一人で相手が0だった場合など、長期戦になったときのキャリーパワーで負けそうなときには、キャリー化を検討する。

レベルに差が開いてしまっているときなど、今さら追いつけなさそうな場合はあきらめるが、Late Gameでパワー負けしないことは、多分このレート帯では非常に重要だと思う。だいたいいつも誰かがLv25になるくらいまで試合が続くのだから。

また、「圧倒的に優勢でお金が余っているとき」「圧倒的に劣勢でもう負けが決まったとき」などもキャリー化を目指す。優勢ならサポートを続けてもよさそうなものだが、みんな遊びはじめるから覆される場合がある。逆転を許さないためには、ちょっとでも多くのダメージを与えるのが確実だ。

劣勢の時はもう本陣に押し込められ、ワードを置きに行くことすらも出来ない。そんな状況でサポートをしろといわれても、どのみち出来ない。あの人達はそれでも「ワードが必要」を連呼するけれども、置きに行ったらどうなるかが分からない人たちなので、無視するしかない。

すると、もうどうせ負けなのだから、一発逆転のギャンブルとしてはキャリー化する方がマシということになる。+120ダメージとMoon Shardだけあればクリープくらいはさくさく倒せる。サポートLichではレーンクリープの排除すらままならない。

そういうわけで、私の半キャリー戦術は、基本をサポートプレイにおいているので、ぱっと見にはそんなにひどいことをしているようには見えないのだろう。勝ちまくってるからというのはもちろんあると思うが、称賛の増え方がすごいことになっている。

なぜこれが成功するのか


現在の好調が、マッチメイクの幸運によるものという可能性は認める。もしかすると、全部勘違いということもあり得る話だ。

が、今回の作戦が作戦として適切なものだとしたら、それはどういうことになるのだろうか? なぜ、Lichでキャリー化しようと思っただけでここまで勝てるようになるのだろうか?

前半戦の戦いが上達したというのもあるが、それはもっと前からだ。ちょっと前から、小競り合いで勝てることが多くなった。

半キャリー戦術は、この小競り合いの勝利を戦力に結びつけられるというのがあるかも知れない。前はちょっと多めの経験値やゴールドを手に入れても、活かしようがなかった。結局サポートとして地道に裏方を続けるだけでは、Lvもアイテムも戦況を変え得ない。

が、自分の好調を活かして早めに防御アイテムを一つ買って、Moon Shardまで進めることが出来れば、集団戦での投入火力がはっきりと変わる。タワーを折る速度も全く違う。レベル15にならないとダメージボーナスがもらえないとはいえ、低レートでのLv15はまだまだ中盤だ。みんなうろうろしながらファームしてる時間帯だから、そこからの参戦でも十分に活躍の余地がある。

結局この、「低レートはLate Gameになりやすい」ということが、サポートまでキャリー化する戦法を許してしまうのではないかと思う。Late Gameにならない場合、Lv15から20程度で勝負が決してしまうのであれば、Lichをキャリー化している余裕などはない。

しかし、だいたいLv25まで続くのだから、Lichでアイテムを揃えることが出来るし、揃えた方が戦力になってしまう。ワードを置いたり、サポートアイテムを買ったりして味方を強化することによって得られるボーナスが、だんだんと小さくなっていく。

敵を早期に発見すること、味方の能力を向上させること。それによって得られる効果が、4vs5の戦いを覆せるほどではなくなってしまう。小難しいこと言ってないで、より多くの人数で、より強い攻撃力を充当した方が勝ってしまう。

結局、相手より多くのサポートを擁しながらLate Gameになった時点で、サポートヒーローがお荷物になっている。じゃぁ5キャリーが最強なのかというと、それでは最序盤のレーン戦での取得ゴールドが分散してしまう。

私がキャリーをしない理由は二つある。ラストヒットが取れないからキャリーが出来ないという理由と、レーンクリープのゴールドは一人に集めるべきだと考えているからだ。

そういう意味で、ゴールドの奪い合いが起きず、Late Gameでキャリーパワーが不足しなくなる半キャリー戦術というのは、もしかすると低レートの最適解なのではないかという気もしているが、そのあたりはまたこれから確認してみたい。




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