最近、リーグオブレジェンズというゲームを始めた。これは、Dotaと似た感じのゲームで、5vs5のチーム戦を楽しむものだ。
久しぶりにDotaをやろうかと思ったものの、なんかいろいろ要素が追加されすぎてて、新しく覚え直すのめんどくさいから、似たようなゲームをしてみようと思ったんだ。
さて、今回取り扱うのは、リーグオブレジェンズの迷信。「へたくそがランクに参加すると他の人の勝率が下がる」というのはどういう意味なのかについて考えてみる。結論から言えば、これはWorld of TanksにおけるNoobのせいで成績が落ちるという勘違いと同じで、実際はへたくそがランク戦に参加したからといってランク戦プレイヤーの勝率が落ちる傾向はない。むしろ逆に上がりやすい。
とりあえずシミュレーション結果から
World of Tanksにおける都市伝説、勝率調整に対して反証したときと同じように、プログラムを組んで実験してみた。
環境中に、自分一人と、9万人の普通のプレイヤー、9999人のNoob(へたくそな)プレイヤーを配置した。その10万人でマッチメイクを行い、自分チームに来たNoobの数と敵チームに入ったNoobの数を比較する。これを1千万戦記録することを、5回繰り返した。その結果は以下の通り。
有利 不利 同数
310 232 489
305 203 497
302 226 463
298 199 522
289 231 526
平均
有利 不利 同数
300.8 218.2 499.4
有利というのは自分チームのNoob数が敵チームよりも少なかったとき。不利は多かったとき。同数は、同じ人数のNoobが双方に配置された時を表す。
このデータから何が分かるだろうか? まず、有利になる確率は、不利になる確率よりも高いということ。そしてどの実験でも、有利の方が不利よりも多い。ここまで差があると、十分な回数を試行すれば、ほぼ有利になる回数の方が多くなるだろうと思う。
まぁ、当たり前と言えば当たり前だ。自分のいるチームの残り枠は4人。敵には5人の枠がある。4人の枠にNoobが来る確率と、5人の枠にNoobが来る確率なら、後者の方が高いのは当然だろう。
よって、Noobがランク戦に参加すればするほど、ランク戦プレイヤーの勝率は上がり、レートも上がっていくことになる。
では何故嫌われているのか?
しかし実際には、ランク戦プレイヤーはNoobが混ざると自分たちの勝率が下がると勘違いしている。それは何故か?
これも結局「勝ったら自分のおかげ。負けたら他人のせい」という思想に原因がある。もちろん、Noobのせいで負ける試合はあるだろう。だが、同じかそれ以上にNoobのおかげで勝った試合があることを失念している。
自分たちを勝たせてくれたNoobというのは敵チームにいるため、あまりその動きがよく分からない。ところが自分を負けさせたNoobの動きはよく見える。だからそちらの印象が上回ってしまう。
まぁ、こういう思考傾向はどのゲームをプレイする人でも一緒なんだろう。
もちろん、中には「俺は勝ちたいんじゃねえ! 戦いたいんだ!」と言う人もいるだろう。そういう立派なプレイヤーとしては、いい勝負を台無しにしてしまう存在は邪魔なのかもしれない。それはそれで立派な心がけだ。
だったらPT戦すればいいのに、とは思うが。
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