2017年9月20日水曜日

訓練の効率化。ゲーム上達のための基本方針(2)

ゲームを上達するためにはどうやって練習したらいいか。効率的な訓練方法。ゲーム上達のための基本方針(1)の続きとなる。

初心者は初心者らしく、わかりやすく簡単なものから始め、楽しみながら続けるのがよいという話をした。

最初からたくさんのことを、一度に覚えようとはしない方がいいと語ったわけだが、ではたくさんのことを覚えることには意味が無いのだろうか?

そんなはずはない。

万能を目指すことの意味


アマチュアに対して、オールラウンダーになることを勧めるプロ棋士はいないだろうが、様々な戦法を学ぶことに意味が無いという棋士もいないと思う。

私としても、万能を目指すことに意味が無いだとか、無駄だとか言うつもりは毛頭無い。

私がそれをお勧めしない理由は、「効果が無いから」ではなくて「効率が悪いから」だ。もし仮に10ポイントの学習ポイントを割り振るならば、自分の得意戦法に振り切った方が強くなるという意味だ。

さまざまな戦法に1ポイントずつ振ったとしても強くなれない、というわけではない。両者を比較した場合は集中的に振った方が勝ちやすい。同じ時間を割り振るなら、一点集中が効率的、ということになる。

言い換えれば、学習ポイント1あたりの成長効果に差がある、となる。

もし仮に、利用できる学習ポイントに差があるならば、話はもっと複雑になる。例えば、同じ勉強ばかりでは飽きてしまって続かないが、いろんな事に手を出していればモチベーションが続くという場合もあるだろう。

そういう場合は、いろんな事に手を出すことで総学習ポイントが15ポイントになるかも知れない。それならば、まんべんなく手を出すことにも意味が出てくる。

ちなみにこの話は、前回の好きこそものの上手なれで語った内容を含んでいる。苦行中の人は思うように結果が出せず、モチベーションが下がるだろう。その結果プレイ時間も減り、獲得できる総学習ポイントが減ってしまう、という話だからだ。

この考え方は、将棋だけではなく、WoTでもDOTA2でも、様々なゲームで通用する。おそらくは野球やサッカーなどのスポーツでも大筋に違いは無いはずだ。

では、本当に一点集中で、一つのことだけやってればいいのか?


しかし、私はちょっと不用心な語り方をしたかも知れない。私は一点集中が効率的だと言ったが、これにも限度がある。

例えば将棋で、角換わりを得意戦法にしたとする。だからひたすらに角換わりを練習するわけだが、それでは不都合もある。

相手が角筋を開けなかったらどうするんだ? 角筋を閉じたらどうするんだ? 相手が飛車を振ったら?

角換わりをメインウェポンにする以上は、それが使えない場合の穴も埋めておかなければならない。例えば私のように、相手が角筋を止めたら右四間飛車にするとかだ。

DOTA2でも、こういう考え方が必要だろう。いくら「ボクLichしか使えないから」といっても、周り四人が全員サポートだったら、さすがにまずいかなって思うだろう。サポートがすでに3人いるときとかも、Lichはためらわれる。

だからそういうケースに対応するため、Svenも使えるようにしておくのは効果的だ。しかしLichSvenではMidに対応しづらいだろう。だから、Midに行けるキャラも練習しておく事も重要だ。

というわけで、いくら一点集中がいいと言っても、そこから徐々に周辺に広げていく必要は出てくる。だからこそ、メインとするのは一番簡単で単純なものの方がいい。どうせ、学ぶべき事は一つでは済まないのだから。

ずっと一点集中でいいのか? 幅広く練習することはずっと非効率なのか?


将棋でもそうだが、ある段階まで達すると、自分の使わない戦法を学ぶ意義も出てくる。とある九段が言うところでは、有段者になったら、様々な戦法を学ぶといいという。これは棋士にもよるだろうが、ある程度強くなったら広く学ぶことも大事になる。

スキルが上がれば上がるほど、学習ポイント1あたりの成長効果が小さくなっていく。全く知らない分野については、1時間調べるだけでどんどん基礎知識が集まってくるが、詳しくなってくると、1時間では新しいことを吸収できなくなる。

ならば1ポイントでの成長効果の高い分野に割り振る方が、全体としてみても効果的と言うことになる。

だが、この段階というのは、人々が思っているよりも高いところにある。WoTWN8でいえば、青くらいがそのレベルだろう。私は緑だが、正直、別にたいしたことは無い。万能を目指す以前に、自分の得意分野ですら、まだまだ足りないことばかりだ。

青ともなると一直線の成長では成長しきってしまっていることも多いのではないかと感じている。統計を取ったわけではないので、感覚的な評価でしかないが。

ところが、実際には橙とか黄色のレベルでも、あっちこっちに手を出して、万能を目指し、何でもできるようになりたがる人が多い。君らはまだ、そういう水準に達していないんだが・・・と言いたくなることもしばしば。

その手の人々はまず、俺TUEEEEをする前に、自分の未熟さを直視して、基本を押さえ、できて当たり前のことをもっと確実にできるようにする方が上達の近道だろう。

当たり前のことを当たり前にできるようになったあたりのレートが2000くらいと思ってもらえばいい。当たり前のことしかしなくても2000は出る。逆に、2000行かないのは、まだまだ基本がなってない。

ちなみに、私が使っている車両で2000行ってるのはたったの5輌。それ以外は基本もなっていないレベルと言うことになる。

まぁ、うまくなることより、うまくなったと感じることの方が大事かも知れないし、それがモチベに繋がりプレイを続ける原動力になるなら、結局その方がうまくもなれるわけだから、絶対にダメとは言わないが。




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